新刊『言葉の爆弾を投げ続けろー国民の激しい怒りを代弁する715のポストたちー』が『きっこのメルマガ』で紹介されました

日本のネット言論の先駆けであり、ブログ界きっての論客として知られるきっこさんが『言葉の爆弾を投げ続けろー国民の激しい怒りを代弁する715のポストたちー』のレビューを執筆して下さいました。以下は『きっこのメルマガ 第333号』 で配信されたものですが、ご厚意により弊社HPでの転載を許可して頂いた次第です。この場を借りまして、きっこさんに厚く御礼を申し上げます。

以下、『きっこのメルマガ』掲載文より

「ブックレビュー」

社会学作家、秋嶋亮さんの数々の著作は、あたしの愛読書の一翼であり、本棚の一番いい場所(笑)に大切に並べてあります。それは、読むために一定の時間が必要な小説とは違い、1~2分で読むことができる「1ページ1コンテンツ」という、今どきで言えばタイパに優れた構成だからです。そのため、常に手が届く場所に置いてあるのです。

しかし今回、ついに新たな切り口の新刊が登場しました。『言葉の爆弾を投げ続けろー国民の激しい怒りを代弁する715のポストたちー』(白馬社)と名づけられた新刊は、いつにも増した340ページの大作ですが、著者名が「秋嶋亮」ではなく「白馬社広報部・編」となっており、秋嶋さんのお名前は「監修」としてクレジットされているのです。

実は、今回の新刊は、出版元の「白馬社」が広報の一環として6年前から続けて来た「秋嶋亮の本からタイムリーな記述を抜粋してX(旧ツイッター)に投稿する」という企画の集大成なのです。秋嶋さんの著作の多くは「1ページ1コンテンツ」という読みやすい構成ですが、それでも1コンテンツが平均200文字なので、上限が140文字のXには投稿できません。

そこで、白馬社の広報部のまりなさん、絵里衣さん、まゆさんという3人の女性が、タイムリーな記述を抜粋するだけでなく、140文字に収まるようにその内容を要約し、解説が必要な専門用語は分かりやすい言葉に置き換え、時には自分たちのふだんの言葉に言い換え、そして投稿し続けて来たのです。

もともと無駄を極限まで削った「言葉のナイフ」のように鋭い秋嶋さんの記述の数々が、広報部の3人によって、さらに破壊力を増した「言葉の爆弾」となったのです。説明するよりも読んでもらったほうが分かりやすいので、目についた投稿を3つほど、以下、引用してみますね。

29 日本もフィリピン方式で汚職は死刑でいいんじゃね?これに反対なら「またやる」ということだよ。

156 日本がド貧乏になったのは進次郎の親父が「構造改革」と称して派遣法を改悪したせいだよ。これは外資の要望だった。それで働く人の4割が不安定な派遣になって、賃金がガタ減りして、ずーっと消費不況が続いてるけど、外国人投資家の配当は3~4倍に増えた。

585 ちょっと、奥さん!「日本を軍国化させて国民の生活水準を三分の一まで下げろ!」と言うカルトと癒着している政治家が、憲法を改悪しようとするホラーよりもホラーな現実ですよ。

このようにコンパクトで分かりやすいポストが計715、まるでマシンガンの弾倉のように並んでいるのですが、これは何らかの意図があっての恣意的な選択ではなく、Xに投稿した時の閲覧数やリポスト数、「いいね」の数の多いものから順に選択したそうです。つまり、より多くの民意が反映された言葉ということになります。

そして、それらは単に時系列で並んでいるわけではありません。第1章が「政治について」、第2章が「搾取について」、第3章が「統制について」、第4章が「危機について」、第5章が「戦争について」、第6章が「支配について」と、きちんと章立てされてまとめられているので、とても読みやすいのです。

もしも時系列だけで並んでいたら、ポストごとに内容があっちへ飛んだりこっちへ飛んだりして、一貫性がないだけでなく、読者側の理解力も散漫になってしまうところでした。さすがは秋嶋さんと何年間もタッグを組んで来た広報部の皆さんです。秋嶋さんも「まえがき」の中で、3人への感謝のみならず、その才能にも言及していますが、秋嶋さんの言葉の数々が、広報部の3人というフィルターに濾過されたことで、新たな付加価値を得たことは間違いないと思います。

また、この新刊のさらに「言葉の爆弾」たる所以は、付録として各章の間に置かれた4編の「対話篇」の存在です。「森永卓郎と石井紘基の財政論を比較する」(前後編)、「SNSの自由言論は終わるのか?」「私たちは人間とみなされていない」(前後編)、「日本は『世界一バカの国』になった」という4編は、秋嶋さん自身が「猛反発を食らうのではないかと思う」と断じ「いずれも定説や信念を覆すものであり、信奉者にとっては到底受け入れ難く不快極まりないものだからだ」と述べている通り、完全に「歯に衣着せず」という慣用句を超越した破壊力の対話が繰り広げられているのです。

そんな新刊『言葉の爆弾を投げ続けろー国民の激しい怒りを代弁する715のポストたちー』(白馬社)は定価1800円+税ですが、ある意味、これまでの秋嶋亮さんの全著作の総集編とも言える側面と、それを分かりやすく噛み砕いた上にタイパに特化した側面とを併せ持った秀逸な一冊です。ぜひ、1人でも多くの人に読んでほしいと思います。

新刊『言葉の爆弾を投げ続けろー国民の激しい怒りを代弁する715のポストたちー』刊行しました

白馬社広報部・編 秋嶋 亮・監修

定価 1980円(本体1800円+税)

私たちは国民は「これ以上無理!」というギリギリのところまで追い詰められている

20万人のフォロワーを擁する白馬社の広報部が、社会学作家・秋嶋亮の著作群から抜粋し、SNSでポストした言葉の中から、もっとも反響が大きいものを選び収録しました(Xで「いいね」やリポストの数が多い715の言葉を「人気順」で選び書籍化しました)。さらに編集部と秋嶋亮との6つの対話篇を収録。国民の関心が高い諸問題について解説するとともに、最新の政治・経済の情報を盛り込んでいます。340頁の圧倒的ボリューム!


(目次)より
第1章 政治について
対話篇 森永卓郎と石井紘基の財政論を比較する 1
第2章 搾取について
対話篇 森永卓郎と石井紘基の財政論を比較する 2
第3章 統制について
対話篇 SNSの自由言論は終わるのか?
第4章 危機について
対話篇 私たちは人間と見なされていない 1
第5章 戦争について
対話篇 私たちは人間と見なされていない 2
第6章 支配について
対話篇 日本は「世界一バカの国」になった

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